2011年09月28日

会社のインナーマッスルの鍛え方 第4回<部下に結果を求めるな>

<部下に「結果」を求めるな>


日本のサッカーは少し前まで、「決定力不足」に悩まされていた。

以前ある日本代表選手がテレビのインタビューで決定力不足の要因を聞かれ、

子供の頃のシュート練習の考え方に海外と大きな違いがあることを指摘していた。

日本では、ボールがゴールマウスを外れるとコーチから厳しいアドバイスがされることが多いのに対し、

海外では、シュートすること自体をいいことだと褒めるそうだ。

得点は「結果」であり、シュートすることは「結果」につながる行動プロセスの一つにすぎない。

シュートできたということを「成果」そのものだと考えているのであろう。

我々が提唱する営業プロセスマネジメントもこの考え方だ。

プロセスマネージメントマインドマップ.jpg

売上という結果だけを管理すれば結果がでるのかというとそんなはずはない。

いい結果にはいい結果につながるプロセス=仕事の進め方があるはずだ。

プロセスの中にこそ成功要因と失敗要因が隠されている。

ボールはパスでつながれてシュートされ、ゴールネットをゆらすように、結果は成果の積み重ねでもある。

仕事における成果は何か?これを明確にすることで、結果はよくなる。

自社の商品・サービス・組織・人員等に合致し、最大の結果を得る可能性が高い仕事の進め方を社内で実践

できるようにすることが、第一に必要とされることなのだ。

米国の研究機関の調査によれば、業績があがらない要因の30〜40%は、

「部下の能力」よりも「仕事の進め方がわからない」だそうだ。

能力ももちろん10〜20%の要因ではあるが、まずは、仕事の進め方=プロセスをわかりやすく、

誰でもがとりくみやすいものに変える工夫が必要だということを物語っている。

古い話しになるが、私がソフトブレーンというベンチャー企業に転職したばかりのころ、

e-セールスマネージャーという営業支援ソフトを世に出したばかりだった。

私の仕事は売ることだが、売り方=仕事の進め方が最初はよくわからなかった。

当然のように部下はさっぱり売れない。会社は赤字が続いた。

部下には、売ることではなく、ソフトのデモ・説明をうまくできることを求めるようになってから

業績は好転した。

当社では、今も「デモ・説明」が現場の成果の一つであり、成長目標のひとつになっている。

売上は、お客さまが、デモ・説明に納得してからでないと上がらないし、

デモ・説明さえもいらないお客様もいる。

お客様にデモ・説明ができるということが、成果そのものである訳だ。

20110216 032.JPG


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上記は

フジサンケイビジネスアイのコラムに掲載された原稿に少し加筆修正したものです。

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2011年09月25日

会社のインナーマッスルの鍛え方 第3回<共感と共鳴>

<共感と共鳴>


会社には、経営理念がなければならないとよく言われる。

あるべき姿、存在意義であり、「自分たちはどうありたいか」

「社会的にいつまでも存在するためにはどうあるべきか?」ということに対する解答であり

ビジョンとも密接に結びつく。

今回は、具体的な事例をご紹介したい。

株式会社ビクセンという天体望遠鏡で国内トップシェアをもつ会社が埼玉にある。

HPはこちら ↓

http://www.vixen.co.jp/


私も子供の頃、当社の天体望遠鏡にあこがれていたが、

ご縁があって当社の理念・ビジョンの見直しのお手伝いをさせて頂いた。

当社の新妻社長様が掲げる理念は、「自然科学応援企業でありつづけたい」であり、

「我々は天体(星)を楽しませる会社だ」という存在意義である。

見直すまでは、どちらかというと「天体望遠鏡を売る会社」という色彩が強く、

社員の皆さんもその価値基準で仕事をなされていたように見受けられた。

ピーター・ドラッカーはその著作の中で、『企業が経営戦略を実行する上で必要な要素は「資源」

「プロセス」「価値基準」である』と言っている。

ビクセンさんは、新妻社長が理念・ビジョンを明示していくことによって

社員の皆さんの意識や行動基準への変化が具体的にあらわれてきている。営業担当の社員さんは、

商品知識だけではなく、天体や自然に対する知識に興味をもっと持たなければと感じているし、

星を見せるイベントへの応援にも積極的に関与するようになってきたとのことだ。

顧客の観点からは、その会社の商品だけに価値を感じている訳ではない。

代表者はもちろんのこと、顧客と接する社員の言動も含めて判断している。

顧客と価値を共感しあえる関係を築くためには、社員一人一人が会社の価値観に共鳴することが必要だ。

ビクセンさんの場合、顧客も当社側も「星が好き」「自然を大切にしたい」「自分の手で自然を感じたい」

といった価値観で結ばれてきている。

共感・共鳴の結果として「天体望遠鏡と言えばビクセンだ」と多くの方が支持してくだされば、

営業する上でも大きな差があらわれてくるはずだ。

共鳴は、英語ではハーモニーと言う。語源はギリシャ語で「一致・連結」を意味する。

社内が一致団結するだけではなく、理念・ビジョンは顧客とも連結する大切な要素なのである。

ビクセン日食グラス.jpg

来年5月、金環日食が日本各地で観測可能だ。是非、ビクセンさんの「日食グラス」で見てください。

目に安全な設計なので、特にお子様には安心です。

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「ビクセン 日食グラスで金環日食を見よう!」

http://www.vixen.co.jp/se/solarprotec.htm
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2011年09月19日

事業そのものを見直す時期が来ている

昨日のつづき…

「債務の返済猶予を受けた企業の倒産が急増…東京商工リサーチ」

という記事もある。

「今年1〜8月に中小企業金融円滑化法に基づく返済猶予利用後の倒産件数は、前年同期比250.0%増の84件となり、前年同期の24件から急増している。9月もすでに6件発生しており、9月14日現在で累計90件に達した。これらの負債総額は同286.6%増の656億8800万円にのぼった。負債10億円以上の大型倒産が14件と約3倍に増えたため。」
          ↑
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110916-00000008-rps-bus_all

銀行員だった経験から言えば、追加融資をして、業績悪化が持ち直す企業は、本当に少ない。

資金繰りの問題だけの場合はもちろんあるのだけれど、資金繰りで貸出稟議の決済ができるのは、

成長資金に限るべきだと教えられてきた。

もちろん、そんな中でも、大逆転する会社はもちろんあるのだけれど、それは確率・統計的には

少ないと言わざるを得ない。

企業は、利益をもって従業員を雇用し、利益を持って借金を返済し、利益をもって社会貢献しなければ

ならないからだ。

利益の出ない事業は、自ら撤退するか、淘汰されるしかないと考えるべきだろう。

「中小企業金融円滑化法」は、記憶に間違いなければ、亀井さんの肝いりで立法・予算通過したものだった

と思うが、その時から、今回のような結果を予想する声はあったように思う。

3.11があろうがなかろうが、今の日本の置かれている状況ではこうした結果は避けられないのだろう

と考える。また、この状況がすぐに持ち直すわけでもないと考えなければならない以上、

冷静に自社の事業そのもののあるべき姿を見直す時期がきている。わが社もその例外ではあるまい。

昨日も書いたが、あくまでも楽観的でもなく、悲観的でもなく、冷静に。


米国では、環境産業を次世代の雇用創出の柱と位置づけるオバマ大統領肝いりの「太陽光パネル会社」が

倒産した。

http://mainichi.jp/select/world/news/20110916k0000e030040000c.html

雇用は、創出は比較的容易にできても、雇用の維持・発展は至難の業なのだ。

環境変化は、日本であろうと米国であろうと、無関係だということを理解しておかなければならない。


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2011年09月18日

2002年以降、国内製造業の約4万社が消滅


この記事をどう捉えるか?

約10年で4万件の製造業が消滅しているという事実。

自然淘汰という言葉があてはまるのか、経営努力不足なのか?

その原因については、正直言って僕にはわからない。

環境変化の事実に真正面から目を向けることが必要だ。

安易な楽観論も悲壮ただよう悲観論も今の日本には不要なような気がする。


記事は、こちら ↓
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_bankruptcy3__20110916_3/story/itmedia20110915073enterprise/

「調査会社の帝国データバンクは9月15日、国内製造業の実態調査結果を発表した。2002年以降で約4万社が破産などにより消滅していることが明らかになった。同調査は、帝国データバンクの企業概要データベース「COSMOS2」(140万社収録)を基に2000年1〜12月期と2010年1〜12月期における国内製造業全体の売上高合計を集計し、その増減について分析を行った。破産、特別清算、休廃業・解散の各件数を集計した「消滅企業」の年別推移を見ると、毎年4000社前後の製造業が消滅しており、集計可能な2002年以降の累計で3万9872社に達する。」

元ネタはこちら ↓
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p110907.html

国内製造業の「消滅」.jpg

ここ2年、僕の周りでも実際おきていることを書いておこう。

ある日、当社の営業支援ソフトを利用しているメーカーから、ソフトの使用停止の連絡があった。

中堅のメーカーさんで、300億規模の会社だ。

使用停止の理由をお聞きするため訪問させていただいた。

「主力の営業部隊を全員海外にシフトするので、国内の利用者がほんの数名になります」

製造拠点の空洞化は、誰でも想像できるが、実際には、中堅以上では、営業のシフトも水面下では

おきている。

先日、北京に行った時、ちょっとしたご縁があって、ある上場大企業の中国における責任者の方と

お話しをする機会があった。勉強不足だったので、厚顔無恥にダイレクトにお尋ねした。

「海外売上比率は何%ですか?」 「70%は超えてます。」「今度、四川にも工場を新設するんですよ」

まだまだある。

PM大の名古屋校には、ある大手のマテリアルメーカーの部長さんが参加されており、お話しをよく聞く。

大手自動車メーカーの担当の部長さんだが、国内の工場が二ヶ所稼働しておらず、大変な状況だそうだ。

「そういう状況だと、やはり工場の海外移転は検討されてますよね?」と僕。

「そうですね、当り前のように…」

「空洞化って仕方ないですね。部長も海外勤務なんてあるんですかね?」

「仕方ないですね、いつでも行く用意はしてますよ」

政治のごたごたはゴタゴタとして問題だが、そんなことに気を取られている場合ではないだろう。

中小企業であっても、いつでも海外にでる覚悟と、海外で戦う強みを磨かなければならないことが、

明確になっている。
タグ:不況 製造業
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2011年09月15日

会社のインナーマッスルの鍛え方 第2回

◆第2稿 

<ゴールのない競争は不幸の元>

“なでしこJAPAN”のワールドカップでの優勝は記憶に新らしい。オリンピックの出場も1位通過で決めた。

報道されたように彼女たちが最高の結果を出せたのは、北京オリンピックでの経験をもとに、

“世界一”という明確な目標・ゴールを描いたからにほかならない。

世界一という明確なゴールがあったので、達成までの道のりは大変でも乗り越えられたはずだ。

スポーツは、選手各自が自発的に目標(ゴール)を描きやすい面が強いが、企業活動も同じである。

我々は確かにプロ選手ではないが、顧客から直接対価を払ってもらっている。

その意味では、むしろ社員ひとりひとりが、プロ意識をもって仕事に取り組まなければならない。

では、どうしたらいいのだろうか?

繰り返し目標を明確に伝えること、そしてその目標はなぜ達成した方がよいのか、

どんな意義があるかということも合わせて説明することである。

人は目的のない行動をしたがらない。目的と意義が明確であればあるほど、行動しやすくなる。

インナーマッスルを鍛えるコツは、目標(ゴール)とその目的・意義の明確化を継続して実施することだ。

逆光の竜馬像

更にポイントがある。

それは、期限が決まっていること、かならずライバルがいて競争であるいうことだ。

いつまでにという時間的な制約があるから、またライバルがいるからこそ人は積極的に動く。

ワールドカップは4年に一度という時間的な制約があると同時にチャンスが再来する競争であり、

様々な形で称賛されるからこそ世界中が挑戦するのだ。

これと同じポイントを企業全体に浸透させることが、インナーマッスルを鍛える基礎となる。

企業が永続的に続くことを大きな目標にすれば、どうしても企業活動の目的や意義はあいまいになる。

だからこそ、期限を切って、中間ゴールも示していかなければならない。

故郷の砂浜.jpg

中期経営計画は、いろいろな会社で作成されているが、それがなぜ必要なのか、

社員にしっかり説明することが重要なのである。

目的地もわからない、終わりも見えない船にどうして人は乗船するだろうか?

会社に決算があるのは、好都合である。

とりあえずの終わりを示せるからだ。再挑戦のチャンスが来年も来るからだ。

同じ船に乗船する者の最大幸福を追求するのが経営者・経営幹部の義務である以上、

目標(ゴール)を示さないのは不幸のもとだと考えよう。

目標(ゴール)とは、単なる数字ではない。目的と意義、

それをライバルと競争して勝ち取ったときに得られるものの全体像=ビジョンだと私は考えている。

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上記は、9月14日

フジサンケイビジネスアイのコラムに掲載された原稿に少し加筆修正したものです。

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タグ:組織
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2011年09月07日

フジサンケイビジネスアイで、コラム連載が始まりました!

本日のフジサンケイビジネスアイの朝刊から、僕のコラムが掲載開始になりました。

題名は、「会社のインナーマッスルの鍛え方〜これから会社が生き残る12の知恵」と題して、

12回シリーズで中堅中小・ベンチャー企業を中心に、厳しい時代をサバイバルする考え方やノウハウを

事例も交えながら書いていきたいと思ってます。

第一回は、「プロローグ」です。

このブログでも、同時に掲載していきたいと考えてます。

これをきっかけに、是非定期購読をして頂ける方が増えるといいなと思います。

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第一回の掲載はこちら

     ↓
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世間はダイエットブームが続いている。

よく「会社も筋肉質にしましょう」と財務体質の改善をしようとするが、

どうしても“リストラ”という言葉を思い起こしてしまい、

何となく尻ごみをしてしまうことがないだろうか?

先が見えない時代が続くと、どうしてもコストの見直しが先行してしまい、

逆に組織の活気が失われていることが、多く見受けられる。

実は、いつの時代に生まれようが先は見えない。

そんな事実を見据えずに、杞憂にさいなまれていないだろうか?

日本には、300年以上続く会社が、400社あるそうだ。

そうした会社を調べてみても、決して「物」だけを売ってはいない。

会社が生み出す「価値」が顧客に支持されていること、

そのことが長く会社が存続する秘訣だと社長以下、皆がよく理解している。

そして、「価値」は、「人」が生み出しているという“原理・原則”を持ち続けている。

荒海にもまれながらも沈まない船、そこには鍛え上げた乗組員が楽しそうに操縦している姿がある。

我々が運営する「プロセスマネジメント財団」は、マーケティング・営業・販売面を中心に

会社を鍛え直していくのが組織活性化の一番の処方箋だと位置づけ、

これまで累計で500社1000人以上の受講生を輩出してきた。

プロセスマネージメントマインドマップ.jpg

会社そのものを人だとすれば、“マーケティング・営業・販売”が、会社の原動力であり、

インナーマッスルに例えることが可能だ。

インナーマッスルを鍛えた会社は、自力も強いが、回復力や代謝もスムーズで無理・無駄・無茶がなく、

結果としていきいきとしている。

たとえ話はこのくらいにしておくが、財団講座の卒業生(社)は現場の第一線で会社に利益をもたらし、

社会への貢献度を高め、各地で確固たる存在となっている。

厳しい局面でもリストラすることなく、リーマンショックや震災にめげることのない筋肉質な会社には、

そうなった多くの秘訣が存在する。

そうした秘訣をこのコラムでは、できるだけ事例を交えた知恵やノウハウとして

ご紹介していきたいと思っている。

12回という長そうで短いコラムですが、今後よろしくお願いします。


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posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 20:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 営業プロセスマネージメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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