<「トレーニング」をしないで試合に出る無謀>
スポーツ選手は、日頃のトレーニングと試合の前の練習を欠かさない。
では、営業部隊におけるトレーニングと練習にあたるものは何か?
それは、ロールプレイングと事前準備である。
しかし、営業の現場で、トレーニングと試合前の練習を体系立てて実施している会社は、
10%もあるまい。
会社存続の大きなテーマが「競争優位性」であり、
営業現場はライバル会社との試合であることは自明の理であるにもかかわらず、
まだまだ練習も準備もなしに試合に臨んでいるのが一般的だと言わざるを得ない。
スポーツならば、みすみす敗戦しに行ってるようなものだ。
こうした無謀に気づかない事こそが会社のインナーマッスルを弱めているのだと言いたい。
さらに言えば、ロールプレイングには正しいやり方がある。
やればいいというものではない。まちがったトレーニングをしたら、体を痛めてしまったり、
思うような結果がでないのと同じだ。
うさぎ跳びのように以前はいい練習だとされていたが、
今はほぼ禁止になっているというようなものもある。

ロールプレイングの正しいやり方は、「信頼関係構築のスキル習得」を中心に実施するべきだ。
プレゼンテーションスキルやクロージング技術は、後回しにしておいてよい。
信頼関係構築には、正しいアプローチとヒアリング技術が必要だ。
教える側が正しいスキルを身に着けて、ロールプレイングをリードすることが重要だ。
もう一点付け加えると、上司も必ず営業役をやってほしい。
部下に模範を見せると同時に、部下にお客さま役を真剣に演じさせることになる。
お客様の心理や行動を理解していなければ、お客様役は演じられない。
お客様役が上手にできるようになることで部下は成長する。

トレーニングや試合前の練習をしないで、いい結果がでればそれに越したことはないのだが、
練習もせず、結果がでなければ、二軍行きがプロスポーツでは当たり前だ。
むしろ、トレーニングと練習をしてもしても試合にでられないのがプロの世界だ。
営業の世界は、これからますます競争が激化する。
まずは、社内にトレーニング=ロールプレイング+事前準備は当たり前だという文化を根付かせてほしい。
3年ほど前に我々がコンサルし、正しいロールプレイングを業務に定着化させた
法人向け通信機器販売部隊がある。
マネジャーさん達の努力の甲斐あって、毎期目標の100%達成が当たり前の組織になっている。
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上記は
フジサンケイビジネスアイのコラムに掲載された原稿に少し加筆修正したものです。
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