2011年11月25日

「会社のインナーマッスルの鍛え方」第12回

◆第12回

「将の将」と「兵の将」


この頃「リーダーシップ」に関するご相談が多い。

組織を率いて戦う力をどうやって養えばいいかというご相談だ。

通常、会社は小さな組織(部門)がたくさん組み合わさって構成される。

部門ごとにマネジャーがいて、それを統括する形で取締役会があり、そのトップが社長だ。

社長や経営陣が発揮するリーダーシップと部門長たるマネジャーの発揮すべきリーダーシップは異なる。

象徴的な例が古代中国の漢という国の歴史にある。

項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社
売り上げランキング: 10945



「四面楚歌」で有名な劉邦が創立した国だ。

項羽とは別に建国過程で大きな影響を与えた武人に韓信という人物がいる。

韓信が本気になれば、劉邦を倒して建国できたくらいの実力の持ち主だ。しかし彼はそれをしなかった。

「劉邦は将の将だが、私は兵の将だ」といって劉邦に味方したのである。

だから、劉邦は漢を建国できたのだ。劉邦は決して高貴でもなく、

振る舞いも褒められたものではなかったが、人を引き付ける魅力が抜群だったらしい。

この点にリーダーシップの本質があると私は考えている。

項羽と劉邦〈下〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社
売り上げランキング: 13457



マネジャーは、兵の将として戦術面で最大の力を発揮できるように管理監督できる人材である必要がある。

マネジャーの語源は、馬の鼻緒を引く案内人である。

部門を引っ張り、成果をあげる道筋を示し、成果を測定し、軌道修正することが役目である。

一方、その上位の経営者は、むしろ人間力にそのリーダーシップの本質を求められる。

経営者をよくエグゼクティブというが、エグゼクティブの語源をご存じだろうか。

エグゼクティブは「死刑執行人」をその語源とし、決定・決断する意味に転用されたらしい。

マネジャーは通常、業界知識や商品知識に精通してなければならないが、

経営トップは必ずしもそうではないのは、そもそもマネジャーと経営者の役割が異なり、

発揮すべきリーダーシップも時には相反することがあるからだ。

経営者の大きな役割は、戦略を練り、経営資源の適正な配分を決定することにある。

優秀なマネジャーを育成することは可能でも、優秀な経営者を育成することはできない、

いやする必要性がないと私は考えている。

優秀な経営者は、自分で考え、行動し、決断する。最終責任は自分で負うので、

それだけの覚悟をもっており、自分の信じるやり方を貫き通すことが、

リーダーとしての役割だとわかっている。

取締役がマネジャーを兼ねていることも多いが、

一人で二役を演じなければならないこともあることをよく理解しなければならない。

*************************************

上記は

フジサンケイビジネスアイのコラムに掲載された原稿に少し加筆修正したものです。

記事はこちら → http://www.innovations-i.com/focus/391.html 

定期購読はこちら ⇒ http://reader.sankei.co.jp/reader/fbiyearly/index.html

運営サイト「イノベーションズアイ」はこちら ⇒ http://www.innovations-i.com/

posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 18:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 営業プロセスマネージメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/236948438

この記事へのトラックバック
blogram投票ボタン
blogramランキング参加中!