2006年06月12日

七田さんの北京レポートB

七田真之の北京レポート第2弾 連載3

七田真之

商売熱心の背景には


店員が飲み物のメニューを持ってきます。ワインのページに目が留まり、注文しようかと考えます。残暑の厳しい日でまだかなり暑いです。冷えたワインが欲しかったので、ありますかと聞くと無いとの答えでした。ならばいらないと答えたのですが・・・。

19歳くらいの若いお兄さんでしょうか、「お客さん、季節はもうすぐ秋になり
ます。涼しくなります。だから、冷たいものを飲むのは健康にあまり良くあり
ません。この常温のワインの方が体に負担がありません。是非、こちらにした
方がいいですよ。」こう切替してきました。

こんな若者が、中国語を殆ど話せない明らかに外国人の私に対して、ここまで
熱心に勧めてくることに、少し驚かされました。同じ年代の日本のアルバイト
の若いお兄さんからはあまり想像できません。たくましい限りです。

携帯電話を買いに行ったときのことです。目当てのものは決めていました。
5000元ぐらいする、こちらではかなり高価な買い物です。電気量販店に行き、
20歳前後の若い販売員のお姉さんに尋ねるとここには在庫がないとのことでし
た。彼女はすぐに自分の上司に電話をして他店に在庫が無いかを確認し、こち
らに持ってこさせるので、30分ほど待っていてくれと言いました。

店内で他のものでも見ていようかと考えている私に、彼女がこう提案してきま
した。「ここで待っているのも疲れるでしょうから、直ぐ近くのマクドナルド
へ行きましょう。そこで待っていましょう。」と。そこで時間を潰してから、
また戻ってくるのも良いかと思いながら、承諾することにしたのでが・・・。

彼女も制服から私服に着替え、ハンドバックを持って、さあ一緒に行こう、と
連れ添ってくるのです。マクドナルドについたら、飲み物は何が良いかと聞き、コーラを奢ってくれました。携帯電話が到着するまでの約20分の間、筆談で色々会話をして時間を過ごしました。20前後の若い女性と喫茶店でお茶をするなど、ついぞ無いことなので、ずいぶんサービスが良いな、もしかして自分は気に入られたのだろうか、なんて勝手な想像が膨らみました。中国は社会主義でデパートの店員もどちらが客か分からない態度をすると言われていた時代はどこにいったのだろうか、などと考えながら満足感に満たされて買い物が終わりました。

このことをある日系メーカの販売マネージャさんに話したところ、笑われて一
蹴されてしまいました。「七田さん、それはあなたが5000元の商品を買ったか
らであって、もし、500元の買い物をした場合は絶対にコーラは奢ってもらえませんよ。そのとき彼女達が貰えるコミッションからしたら、コーラ代なんて微々たるものです。」と。

甘い想像は崩されたと同時に、中国での販売背景を理解することが出来ました。中国では販売員は一台売れたらいくらというコミッション制が常識です。あまり高くないベース給与だけでは生活ができません。だから単価の高いものほどもらえるコミッションが大きいので必然的に熱心になります。その月どのくらい売れたかで生活が変わってくるのですから、真剣度合いも違うのです。このような背景を理解して、ようやく一連の店員の熱意を理解できました。環境がそのようにさせる面が大きいのです。

                              (終わり)

※これは、宋さんのメルマガに書かれたものです。

banner2.gif
posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 「知道中国」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
blogram投票ボタン
blogramランキング参加中!
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。