2006年07月10日

七田さんの北京レポートD

 
七田真之の北京レポート第2弾 連載5

七田真之
愛憎分明

「愛憎分明」という言葉を教えてもらったときは、はじめは意味がよく分かりませんでした。愛憎裏表のことかと思いましたがそうではありません。この言葉は中国の方なら誰でも知っていて、よく使われています。「好きと嫌いとをはっきりさせる」という意味です。使われ方としては、人を評価するときに使います。

「あの人は愛憎分明の人だから」という感じです。そしてこれはほめ言葉なのです。つまり美徳です。

日本語の感覚からするとほめ言葉としては違和感を覚えますが、好きなものと嫌いなものを明確にするということは、裏表がはっきりしている人、意見が変わらないので信頼できる人、不正があるような場合はそれをきちんと指摘して戦うことが出来る英雄、と言った印象のようです。つまり反対意見を言うことは美徳ということなのです。

日本人は概ね「愛憎分明」ではない態度の人が多いと思われているようです。つまり、好き嫌いをあからさまに表現しない人が多いということです。これは日本人の私にはよく分かります。好き嫌いを表明することは、礼儀正しくない態度と考えているからです。たとえ相手が嫌いな人であっても、分け隔て無く、まるで好きな人に接するのと同じように接することが美徳だと思っています。


信頼を得るために好き嫌いをはっきりさせる中国では「愛憎分明」な人になろうと願い、礼儀を失しないように好き嫌いを表に出さない日本では「愛憎分明」でない人になろうと願い、双方ともそれぞれの美徳を目指す態度なのですが、コミュニケーションのキーになる概念だと思います。

好き嫌いや思ったことをはっきりいう中国人と、思っていながら明確に言わない日本人とが対話をしたときに、片方は「なんて礼儀の無い人なのだ」片方は「なんて仮面をかぶった人なのだ」と思ってしまうわけです。

日本人の方は中国人の社員と接するときは、比較的はっきり好き嫌いの思いや、良い悪いの考えを言うようにしてもそれほど角は立たないことを理解し、意識すると良いと思います。中国人の方は日本人の社員と接するときは好き嫌いや良い悪いの表現の仕方を中国人の感覚で普通にやると角が立つこと理解し、伝え方を少し工夫するように意識すると良いと思います。ちょっとした癖の問題だけなのです。

※これは、宋さんのメルマガに掲載されている記事です。

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posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 「知道中国」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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