2006年08月07日

七田さんの北京レポートF

七田真之の北京レポート第2弾 連載7

七田真之


言い訳のポイントのずれ



 真面目な中国社員ほど、説明が上手くなくて誤解されることが多いのではと感じます。上手くないというのは、重要と思うポイントがずれているためのようです。

ある社員は日本への出向契約の手続きをしたくないと言います。理由は、手続きが面倒だからやりたくないと言うのです。仕事が忙しくて時間が無いと。そのように言われると彼には何か後ろ暗いところがあるのは?と勘繰ってしまいます。

しかし、よくよく聞いてみるとそのような契約を結ばされるのは自分だけで、他の人と差別されていると思っていたことが主な原因でした。既に他の5人の社員もその契約を結んでいることを説明すると、あっさりと上手くいきました。
 こちらとしては最初から不公平感があることを説明してもらえば、直ぐ済んだ話ではありますが、本人としてはそちらを言うより、時間的な理由を主に上げた方が良いと思っていたようです。

開発においての話ですが、「このプロジェクトにはまだ8つの不具合が残って
います。でもこれを直していると納期に間に合わなくなるので、対応しなくて良いでしょうか?」と聞いてきます。こう言われれば、やりたくないのでは?とこちらは勘繰り、はじめから怠けず何とかしなさい、という目で見てしまいます。

でもよくよく確認してみると、仕様の解釈の問題で、対応しなくても良い問題だったりします。もしはじめから「8つほど不具合を見つけたので対応を検討していますが、これは仕様上対応しなくても良いものかもしれません。如何でしょうか?」と聞いてくれたらこちらの反応も変わったはずなのですが。本人たちも分かっていたのですが、納期がないという時間の問題を前面に出して説得したほうがより良いと考えたようです。

katori2.jpg

またある社員が他の社員を指して、あの人は人格が良くない、私に対してこんな態度をした、辞めさせるべき、という理由で訴えてきます。そのように聞けば、単に好き嫌いの判断で騒いでいるようにしか聞こえないので、何とか調整するか、という態度にこちらはなります。

しかしよくよく調べてみると、その社員は明確な不正行為をしている事実が発覚したりします。本人はそのような事実を見ており、更に態度も悪いので、その人は人格が良くない、という表現でアピールしてくるのですが、人格うんぬんよりも、その不正事実の一つ二つをそっと教えてくれたほうがこちらとしては重要です。しかし、当人はそのことがそれほど重要と思っていないがために、人格のみでその人が良くないことを訴えようとします。私とあの人とどちらを信頼するのか?という感情論に聞こえる説明になってしまうのです。

だから聞くほうはより注意して聞かないといけません。言っている言葉の裏に何か他の事実が無いかどうか。単に感情論や言い訳で言っているのか、重要視しているポイントがずれているため、自分に響かないのかどうか。中国の社員も聞く側が何を重要視して、どのように話せば伝わるのかをよく研究した方が良いと思います。変に誤解され、損をしていることは少なくないと思うからです。特に真面目な社員ほどそう誤解されやすい気がします。不思議なことに不真面目な社員は意外とこの辺りの説明のポイントが的確であることが多いのです。
 
*********************************
これは、宋さんのメルマガに掲載されたものです。

banner2.gif

←クリック応援お願いします。
posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 「知道中国」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
blogram投票ボタン
blogramランキング参加中!
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。