2006年08月14日

七田さんの北京レポート(復刻版)@

これは、宋さんのメールマガジン2005.7.1配信号に掲載されたものです。
バックナンバー第25号


*********************************
七田真之の北京レポート

北京へ駐在するようになって約半年が経ちました。ソフトブレーンは97年に北京支社を設立しました。北京支社は、これまでずっと製品開発工場として稼動してきましたが、去年の前半まで本社の人間は一人も駐在せずに現地社員によるマネージメントだけで運営していました。

ソフトブレーングループの今後の戦略として、中国市場展開、オフショア受託、アウトソーシング、パッケージ製品群の増強、などを重視していますので、私自らが、ますます重要性の増す北京支社へ行くことを決めました。行ってみた感想としては、やはりこちらに腰を落ちつけると、出張で時々来るだけでは判らなかった多くのことが、実感として理解できるようになり、大変良かったと思っています。

日本に比べて中国人は、「個人主義である」、「残業をしたがらない」、「言ったものと違うものが出てくる」、などといったある程度の予備知識は、本や人から聞いた話から得ていましたが、聞いて理解するのと体験して理解するのとの差はやはり大きいです。

そこで、今回のレポートの中では、なるべく一般論に終始しないように、マネージメントする上で実体験で感じたことを中心に、自分の言葉で書いていきたいと思います。多分に主観も入ると思いますが、皆さんにお伝えする内容に対して誠実に書いていきたいと思います。

「細かくチェックしても指示待ち人間にならない」

中国で仕事を頼むときは、指示とチェックはかなり細かく行うようにしています。このように書くと中国人はうるさく言わないと仕事をしない怠け者が多いととられるかもしれませんが、そうではありません。動かすために指示するというよりも、個々が勝手に走り出すのを周辺を叩いて正しい方向へ調整しているという感覚です。

例えば、「そういえばあの件どうなった」「はい、順調に進んでいます」

「そう。順調にってどのくらい進んだの?」「半分くらいです」

「半分ってどうやって計算したの?根拠は?」「ええっと。10個のドキュメントの内5個できました。」

「”できた”というのはどうやって判断したの?」「ドキュメントを作成し、翻訳も終わりました。」

「○○さんはそれを見てOK出したの?」「いえ、まだ見せていません。」

「じゃあまだ半分終わったことにならないね。」「はい、ではすぐ見てもらいます。」といった感じです。

そこで一番初めに気づいたのが、このような細かいチェックを行っても彼らが全く積極性を失わないという点です。

日本ではよく、上司は部下に細かく指示しないほうがよい、細かい指示ばかりしていると積極性をなくす、自分で考えなくなり成長しなくなる、などと言われます。部下が指示待ち人間になってしまうから、細かく口を出さないほうが良いとたしなめられたこともあります。私もそうだと思っていましたし、総じて良くないことのように感じていました。

しかし中国では、彼らはどんなに細かい指示とチェックをしても指示待ち人間にはならないのです。細かく口をだそうが、出さまいが、勝手にどんどんと仕事を進めて何かしら作ってしまうのです。

つまり、細かい指示と積極性は相反することではなく十分共存する、というこ
とが判り、目から鱗がおちました。

「上司は細かく指示しないほうが良い」という常識は日本だけのものではないだろうか、ということを最近は考えます。なぜこのような常識になってしまっているのかわかりませんが、上司の隠れ蓑にうまく使われている状況も少なくないかも知れません。

少なくとも中国では、細かく確認しないで完成するのを待っていては、期待通りのものが出てくることは奇跡ですし、また逆に明確な指示をしない上司も部下から嫌われてしまいます。

(続く)

banner2.gif
posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 「知道中国」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
blogram投票ボタン
blogramランキング参加中!
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。