2006年08月28日

七田さんの北京レポート(復刻版)B

これは、宋さんのメールマガジン2005.7.29配信号に掲載されたものです。

バックナンバー第27号


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<差が大きい集団では規則明確が重要>

七田 真之



北京と東京のメンバーを見比べていると、違って見える面の多くは”ノリ”の問題で、実は共通点が多かったりします。決定的に違うなと思うことは、一言で言えば“差が大きい”ということです。

この「差」はいろいろな方面に適用しますが、人の差に関して言えば、能力のある人ない人、大人の考えを持つ人と子供っぽい人、真面目な人と悪知恵の働く人、素直な人とごねる人などがあり、これらの差が、日本よりやはり大きいのです。

ですから、これらの「差」の最高値の人、最低値の人の行動を目の当たりにすると、想像を絶するわけです。ありえないことが起こった、と・・・。それは私が日本の感覚で見ているからで、現地の彼らからすれば全くの当たり前の話です。

やはり日本の10倍の人口はあるのだから、偏差が大きいのは当然なのでしょう。同様に当然日本人と同じ感じの人も居ます。だから日本と中国が根本に違うとは思いません。ただ、“差が大きい”だけです。

差が少ない人たちが集まった組織では、ある程度の行動パターンが想像できるので、きちんとしたルールがなくてもうまく行く場合があるでしょう。しかし均質でない人たちが集まった組織では、明確なルールがないとうまく運営していけません。そうでないと“ありえないこと”が起こったときに、対処できなくなるからです。

大体問題はグレーゾーンで起こるので、グレーゾーンを極力なくしていくことが大事になります。例えば、無断欠勤を連続三日間繰り返す場合は、解雇する契約になっています。またタイムカードを押し忘れた人は、1回5元の罰金です。そして毎週出退勤情報は全社へメールされます。それは見せしめではなくて、集計データが間違っていないか確認して管理部へ返信してくださいというものです。

その他細々ありますが、これらは先のグレーゾーンを明確にする規則で、日本の皆さんからすると少し奇異に見られるかもしれませんが、現地では当たり前で悲壮感は余りありません。「あっ、タイムカード押し忘れちゃった罰金か。しょうがないか。」、まあこのような感じです。

現地の他社も同じような規則で運営しているようです。ミスをしたら罰があるのは、ある意味当たり前の感覚なのでしょう。自分は守るけれど、守らない人がいるのも事実だ、という認識は誰もが持っています。守らない人がいる訳ないという感覚は日本だけかもしれません。

このような罰金制度というものは日本では割と特殊な管理方法と見られることが多いでしょう。かくいう当社も予約システムの入力ミスを減らすため、明るい罰金制度(徴収したお金は皆の飲み会などに使う)をやろうとしましたが社内の反対が多かったため実現しなかったこともありました。日本でこのようなことをする良し悪しは置いておいても、日本の感覚をそのまま中国に持ってきて運営したのでは通用しないということです。差が大きい集団では規則がないとやっていけない、規則があるのが当たり前、という状況を十分理解した上でないといけません。

罰金制度があるのをみて、「中国はそこまでやっているの?厳しいね。日本ではやっていないけど大きな問題が起きていないよ。」などと、間違っても言ってはいけません。それは日本だけの感覚です。グレーゾーンには必ず問題が発生します。そのような時は「それはそうだよね。守らない人もいるのだから罰金は当然だよね。」ぐらいに言っておいた方がいいでしょう。


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posted by 成長企業プロデューサー 小松弘明 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 「知道中国」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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